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一眼レフと天体望遠鏡で撮る(直焦点撮影)

ネジ等で高さを微調整して取り付ける汎用カメラアダプターを使用するコンデジとは異なり、
一眼レフカメラは専用のアダプタにより安定的に天体望遠鏡に接続することが可能である。

直焦点撮影の撮影対象

直焦点撮影は比較的低倍率での撮影が主となる。
バローレンズやレデューサーと呼ばれる補助レンズを用いれば拡大・縮小撮影が可能でがあるが、高価である(特にレデューサー)。
月の全景やある程度大きな星雲・星団・銀河が撮影対象となる。大きさ10'以下の天体だと何が写っているかよく分からない。
F値は望遠鏡の焦点距離と口径により決まり、一般にかなりF値が大きくなる(暗くなる)。
月はF値が大きくても問題なく撮影できるが、星雲・星団・銀河ははるかに暗い天体のため数分以上の露出が必要となり、自動追尾機能のある天体望遠鏡が必要となる。
200倍以上あったほうが良い土星や木星などの惑星撮影は不向きである。

一眼レフカメラ側の準備

天体望遠鏡をカメラのレンズとして用いる直焦点撮影用のシステムで解説する。
Tマウント、Tリングなどと呼ばれるアダプタを使用する。
カメラボディ側には各メーカーのレンズマウント(キヤノンEFマウント、ニコンFマウント等)と同様の形状となっており
レンズマウントごとに専用のものが必要である。天体望遠鏡に接続する側はT2ネジと呼ばれる口径42mm、ピッチ0.75mmのメスネジとなっている。
価格は1500円〜。楽天市場でTリングを検索/ヤフオクでTリングを検索

天体望遠鏡側の準備

天体望遠鏡側の規格をT2ネジのオスネジに変換するアダプタが必要となる。
安価な望遠鏡は31.4mmか24.5mmのアイピースを付ける接眼部があるだけであるが
相対的に高額な望遠鏡では拡張性を持たせるために接眼部を分解できる構造になっている。
60mmネジ・・・ビクセン 直焦ワイドアダプター60で接続可能。
60mm→50.8mmは入手しやすいので50.8mm→42mm併用でも。楽天市場で検索
50.8mm(2インチスリーブ)・・・比較的入手しやすい。50.8mm→31.7mm変換アダプタにTネジが併設されたものがある。ヤフオクで検索
36.4mmネジ・・・比較的入手しやすい。楽天市場で検索
31.7mm(1.25インチスリーブ)・・・単純にTネジ変換するだけのものは少ないがアイピースやバローレンズにTネジが併設された物もある。ヤフオクで検索
24.5mm(ツァイスサイズスリーブ)・・・24.5mmスリーブは古い規格のため全般に部品の入手困難だがこのショップで一応販売はされている。
ただし、接眼部、架台の強度不足やケラレ(視界周囲に黒い部分ができる)が発生する可能性がある。

直焦点撮影の倍率計算

焦点距離
望遠鏡の焦点距離と同じ(APS-C規格では×1.6、マイクロフォーサーズ規格では×2.0)
拡大倍率
焦点距離÷35mm(おおよそ)
F値
望遠鏡の焦点距離÷望遠鏡の対物レンズ口径
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